これは、絆を信じ仲間を思い続けた男の、絆と記憶の物語。
剣と魔法の世界『フェルナード』に転移した少年・カズト。
彼は絆の女神より授かった力の代償として、パーティーを離れると関わった人々の記憶から消えてしまう『忘れられ師《ロスト・ネーマー》』として活動していた。
数多の冒険を潜り抜けSランク聖勇女パーティーの一員にまでなったカズトは、 魔王との最終決戦に向かう直前、聖勇女・ロミナによってパーティーを追放され、彼女たちの記憶から消え去ることに――。
それから半年後。魔王討伐は無事ロミナ達の手で成し遂げられたという朗報を耳にする。
ただの冒険者として1人で旅を続けていたカズトは、戦いを終え町に戻る。
心はいつも彼女達と一緒のまま――。