2010年に発売されたコミックス「cocoon」で、自身のイメージから大きく飛躍し、
ストーリー作家として飛び立った今日マチ子。
少女と空想を軸に語られた“あの時代、あの戦争”には、
読者からの、涙、恐怖、驚愕、祈り、戸惑い……
たくさんの感想が寄せられました。
そして2013年7月。
世紀の戦争フィクション第2弾『アノネ、』が完結しました。
より残酷に、より想像力豊かに、より自分勝手に・・・。
『cocoon』から2年。
より進化した今日マチ子が、少女たちが戦争を生き死ぬ様を
『アノネ、』で描きます。
今なお愛される、アンネ。
絶望的な青春を送る男子高生、太郎。
恐怖のカリスマ、ヒトラー。
その恋人、エマ。
時代も空間も越えた、世界で最も禁忌なラブ・ファンタジー。
これは、世界でいちばん出逢ってはいけないふたりの
ボーイ・ミーツ・ガール、ボーイ・デストロイズ・ガール。
気鋭のふたりが試みた、喪失と記憶の長編傑作、奇跡の誕生。
岸田國士戯曲賞受賞の藤田貴大(「マームとジプシー」主宰)のリズムと、
代表作『センネン画報』で培った瑞々しい筆致が合体し、
色褪せることの無い別れの痛みを描いた一大傑作。
生きるだけで闘うに等しい。
いつも息苦しかった日常生活のリフレイン。
二度と戻りたくない、青春のど真ん中。
あなたの記憶が呼び覚まされる、 エモーショナルでパセティックな別れの痛み。